Last Prisoner 教師を愛した私

S6 エンジェルズ・ウィングス

先生が会いにきてくれた翌日、バイトも予備校も休みだった。

私は街の外れの大型ショッピングモールに出かけることにした。

バスの中は時間が早いせいか、あまり混んではいなかった。

でも、小さな子供を連れているお母さんたちを見ると、胸がきりきりと痛んだ。

私は、先生の幸せを壊そうとしているのかもしれない。

奥さんが不倫しているからと言って、もしかしたら私がいなければやり直すことができるかもしれない。

問題は先生が奥さんを許せるかどうかのような気がした。

でも、まだまだ子供の私には、大人の世界がわからなくて。

理解しようとしても、頭を抱えるばかり。

せめて、先生が全てを受け入れられるようになるまで、私が支えてあげたい。

その後、私と先生の関係が今のままでいられなくなっても。


ショッピングモールにつくと、バスから吐き出されるように私は降りた。
太陽が空でギラギラと輝いていて、私には少ししんどかった。

でも店の中に一旦入ると、冷房が効いていて、とても涼しかった。


このショッピングモールは1階が食料品とコスメ。

2階がレディースのフロア。
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