Last Prisoner 教師を愛した私
「あーなんか将来が楽しみになってきた」
「ねっ」
そのマサミが、進学を諦めて就職する。
私にとってはとてもショックだった。
それでもきっと一番悲しいのはマサミなのだから、と自分に言い聞かせて、私は言葉を飲み込んだ。
「そっか、進学しないんだね」
「うん、なんかすっごく気楽」
マサミ、目が真っ赤だよ。
そんなに強がらなくていいんだよ。
マサミ、本当は進学したいんでしょ?
カリスマ的な美容師になりたいんでしょ?
私のウェディングのときにヘアアレンジとネイルアートをしてあげたい、って言ってくれたじゃない。
それなのに、神様は、意地悪だね。
私は言葉を継げられずに黙ってマサミの手を握っていた。
小さく震えるマサミの手はからからに乾燥していて。
マサミの心も、乾ききっているんじゃないかと思うと、私は胸が痛かった。
授業が始まろうとしていた。
1時間目は体育だった。
朝から体育はきついなー、と思っていると、マサミも同じことを思っていたらしく、
「ねぇ、舞、学校をフケて行きたいところがあるんだけど」
「ねっ」
そのマサミが、進学を諦めて就職する。
私にとってはとてもショックだった。
それでもきっと一番悲しいのはマサミなのだから、と自分に言い聞かせて、私は言葉を飲み込んだ。
「そっか、進学しないんだね」
「うん、なんかすっごく気楽」
マサミ、目が真っ赤だよ。
そんなに強がらなくていいんだよ。
マサミ、本当は進学したいんでしょ?
カリスマ的な美容師になりたいんでしょ?
私のウェディングのときにヘアアレンジとネイルアートをしてあげたい、って言ってくれたじゃない。
それなのに、神様は、意地悪だね。
私は言葉を継げられずに黙ってマサミの手を握っていた。
小さく震えるマサミの手はからからに乾燥していて。
マサミの心も、乾ききっているんじゃないかと思うと、私は胸が痛かった。
授業が始まろうとしていた。
1時間目は体育だった。
朝から体育はきついなー、と思っていると、マサミも同じことを思っていたらしく、
「ねぇ、舞、学校をフケて行きたいところがあるんだけど」