平凡な私の学園生活
生徒会side

「本当に雑用を任せられる奴に任せたのか?」

「勿論。だからこそ杉上さんにお任せしたんです。」

生徒会長、玖条光留(クジョウ ミツル)は、なかなか届かない資料に苛立ちを隠せずにいた。

そして、それを会計、海道伊織(カイドウ イオリ)は自分の仕事をしつつ、玖条の苛立ちをどうにかしようとする。

「そもそも、コピーして運んでくるだけだと言っても一万人分、更に、一人二枚ずつ配られるので、二万枚。そんな膨大な量をコピーするだけならまだしも、ここまで運んでくるとなると、一時間以上は掛かります。会長じゃない、しかも女性に頼んだので、そんなにイライラしないで下さいよ。」

「・・・・うるさい。もういい。俺は帰る。資料が来たら、そこの机に置いておけ。」

「わかりました。」







「何故女にそんな仕事を任せるんだ。海道がやればよかったものを・・・」

ガラッ

「・・・?!」
 
引き戸を開ければ目の前にはいくつかの段ボールに敷き詰められたら二万枚の紙。
 
それを見た玖条は口角を上げ、満足げに笑う。

「何だ。出来てるじゃねぇの」
 
「海道!コレを生徒会室内に運んどけ!!」

「えっ?あ、了解しました。」
  
先程、海道伊織に一時間では無理だと言われた玖条も、それを言った海道伊織も驚きを隠せなかった。

と同時に、それをこなした人物に、興味がわいた。
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