平凡な私の学園生活
生徒会side
千優が生徒会室を去った後、忘れ物を届けられた神代は、一人、呆気にとられ、僅かに頬を赤く染めていた。
「・・・・俺、アノ子に惚れちゃった・・。」
「・・・・は?神代、お前何を言ってるのか理解しているのか?」
「勿論。」
「確かに面白い女ではあったが、惚れる程・・・・ではないだろう?」
「俺、あんな子と初めて会った・・・。“俺”を、”僕“をみてくれる子。凄い、嬉しい。」
ニタニタと喜びを顔全体で表現しながら、神代は、生徒会の仕事を終えるまで、終始笑っていたとか。
神代が、意味は違えど『好きです』と千優に言われた事が心を貫き、脳内ではその言葉が繰り返し、流れていた。
「それは『好き』になったと言えるのか・・・・?」
その様子を見ていた玖条も、色々神代に言っていたが、その表情は、どこか嬉しそうだった。