平凡な私の学園生活

「えっ?それじゃあ、あの壁に刺さってるサワギキョウは・・・・」

「本物の花なわけねぇだろ。ってか花は壁に刺さんねぇよ。」

・・・何だか恥ずかしいです。

「ていうか先輩、サワギキョウなんて、よく知っていましたね。花が、好きなんですか?」

あっ、敬語になってますね。

私もこれでやっと先輩だと認められたのでしょうか?

「昔、ちょっと生け花にハマりまして・・・。花は・・好き、だったかもしれません。」

「へぇ。」

雰囲気も和らいできましたし、言うなら今ですね。

「海道君、私は神代君に何も____」

「その事ならもう良いですよ。先輩。」

やはり、根は優しい人だったんですね。

伊達に生徒会会計をしてないって感じです。

「信じて、貰えましたか?」

「いえ。初めからあなたは何もしていないと知っていましたから。」

・・・・前言撤回します。

ただの小悪魔でした。

「それでは先輩、サヨナラ」

私をからかったことが、そんなに楽しかったのか、というくらい、海道君は機嫌よく、スキップをしながら私の前を去っていった。

一件落着、ということですかね。

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