平凡な私の学園生活
「何故、そう思った?」
何故、と言われても
「私の本能がそう告げました。」
としか言いようがありませんね。
「確認だが、お前の“ちゆう”という名前のどこかに優しいという字は入っているか?」
何故そんな事を聞くのかはわかりませんが、答えない理由もないので答えましょうか。
「入っていますよ。千に優しいと書いて千優ですから。」
「そう、か。いい名前だ。大切にしろ。」
優しく、まるで身内と接するように私の頭を撫でる。
「えっ?あっ、はい。」
どうしましょう、この人の考えていることが全くわかりません。
というか、七瀬君は、あんな風にも笑うんですね。
噂によると、とんでもない堅物で口角をピクリとも上げはしない、何て言われてますから。
「そう言えば、俺の名前を言っていなかったな。俺は七瀬望(ナナセ ノゾミ)。現生徒会副会長だ。」
そう言って、七瀬君は颯爽とその場を去っていった。
何故か最近、本当によく生徒会と関わります。
他の生徒からすればとても嬉しい事なのでしょうが、私にそんな嬉しさはありませんから、一年生の時のような運を下さい。