平凡な私の学園生活

「千優、私は今とても幸せ。千優と一緒にいて本当に良かった!!」

「・・・・良かったですね・・。」



神代君に見つかり、その近くにいた海道君に見つかり、それを見ていた七瀬君と目が合い、その三人が私に近付くと、会長さん____玖条君が興味あり気に近付き、観察してきた。

そして、私の隣に来ていた舞ちゃんは、必然的に生徒会に囲まれることとなり、テンションがとても高くなっている。



「あっ、そうでした。舞ちゃん、次の試合、頑張って下さい!」

「もっちろん!」

「千優ちゃん、俺にも言ってよ!!」

「・・・・神代君も、頑張って下さい。」

「ねぇねぇ、もし俺が勝ったらさ、付き合おうよ____」

えっ・・・。

「__とはまだ言えないから、神代君じゃなくて、悠馬って呼んで。」

神代君は心臓に悪いですね。

ですがまぁ、それくらいなら。

「良いですよ。」

「その言葉、覚えておいて。」

「は、はぁ。」

言質を取られた、ということでしょうか?

しかし、名前を呼ぶくらいなら別に言質を取るほどのものでもないですよね。

「千優、千優。OKしちゃったの?」

「はい。名前を呼ぶくらいだったらいいかな、と思いまして。」

「・・・何か問題でもありましたか?」

「大有りよ。書記様っていったら、名前を呼ばせない事で、というか、名前を呼ばせるのは恋人だけだって話、有名よ?

つまり、千優が書記様の名前を呼ぶってことは、書記様の恋人になるってこと。」

「えっ?でっ、ですが、私はそんな事聞いてませんし、無かったことに___」

「言質、取られてんでしょ?」

「あっ・・・・。

ま、舞ちゃん!!

一生のお願いです!!!

絶っっっっっ対に勝って下さい!!!!」

「難しいわね。」

即答ですか。

そうですか。

これは、やられ、ました。












「それでは、これより第二体育館、バレーボールトーナメント決勝戦を始めます。」

「「「よろしくお願いします」」」



その時の私には、神代君の妙にニヤケた顔だけが、ハッキリとみえた。
< 41 / 45 >

この作品をシェア

pagetop