平凡な私の学園生活
初めのサーブは生徒会チームの神代君だった。




生徒会チームは、どの位凄いのでしょうか?舞ちゃんのチームは観ていましたが、生徒会チームは見えませんでしたし。

何となく想像はつきますが、所詮、私の想像に過ぎませんので実際はどうかわかりません。

ただ、人間という範囲で収まっていることをして欲しいですね。




神代君は観戦客(主に女子)に手を振り、ウインクをした後、深く息を吐き、二、三度ボールをつくと、ボールを高く上げ、それに見合うよう、高く跳び、打った。


パァン


一瞬、だった。

その音と共にボールがラインギリギリで入るのを、しっかり目に焼き付ける事も出来ず、審判でさえ、判断に困惑していた程に。 

そして、その圧倒的な差に会場は静まり返っており、それを破ったのもまた、神代君だった。




「千優ちゃーん、見てた?俺の格好いいとこ。」

「いえ、速すぎて何も見えませんでした。」

「えっ?嘘。」

「本当です。」




想像、以上、でした。

本当に、人間を止めていますね。

何をどうしたら、あのようになるんでしょうか?

これではボールに触れることすら難しいじゃないですか。

となれば、神代君が疲れてボールの威力が弱まるのを待つしかないですね。

そうすれば、舞ちゃん達も勝てる可能性がギリギリ、みえます。
 
「じゃあ、次は少し遅くするから見て。」

勝つ事よりも、私に魅せることを選びましたか。




・・・・それで良いんですか、神代君。

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