平凡な私の学園生活

「会計の海道伊織です。それでは、先ずは僕から。

『私、実は格闘技も好きです。』」

その発言に生徒会企画参加者以外もざわつき出す。



えっ、爽やかで控え目な海道様が格闘技?これが嘘じゃないの?
 


何て声もちらほら。

しかし、私はあの呼び出しがあったためか、確信していた。

この人は嘘つきではない、と。
 
「それじゃ、次は俺。書記の神代悠馬でーす!

『私、実は家族ととても仲がいいです。』」

言い終えた後にウインクをし、女子生徒や女教師を虜にしていた。



何というか、ブレませんね。神代君。



口元を少し緩めながらも、しっかりと神代君の目をみると、私の本能が、この人は嘘つきではないと告げる。



さて、残るは七瀬君と会長さんですか。

個人的には会長さんが嘘をつきそうだと思いますけど・・・どうでしょうね。

というかゲームが始まってからずっと七瀬君にみられている気がするんですけど、気のせいだと思っておきましょう。



「副会長、七瀬望だ。

『私、実はこの学園の生徒会副会長です。』

・・・・以上だ。」
 
何か含みがあるわけでもなく、淡々と真実のみを述べた七瀬君は嘘つきではないと、その場にいる全員が思った。
 
勿論、私も例外ではない。

と、なれば残った会長さんが、嘘つきになる____

「それでは、嘘つきの名前をボードに書いてくれ。回答時間は五分。思う存分悩んでくれ。」

____はずだった。







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