悲しみの涙を
男の人は大きくため息をつき何かを言おうとした。


「あれ?土方さん何してるんですか?」


障子を開けて入ってきたのは私より少し年上であろう男の人だった。


「総司、ちょうどよかった。近藤さん呼んできてくれ。」


「何か訳ありみたいだね。呼んできますね。」


物腰は柔らかそうだけど部屋を出る瞬間に私を捉えた目は冷たかった。



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