彼の瞳に独占されています
胸を高鳴らせると同時に、噛みつくようなキスをお見舞いされ、幸せな苦しさで死にそうになった。

夢中でキスを交わし、その熱が冷めやらぬうちに、すぐ隣の部屋のベッドになだれ込んだ。

再び舌を絡ませながら、服を脱がされる。ブラの上から胸を捏ねられ、露わになっている素肌に指が触れただけで、思わず悩ましげな声が漏れてしまう。

ホックを外されると、果実を食べるかのように胸の頂きを口に含まれた。


「やぁっ」


背中に甘い刺激が走り、びくりと身体が震える。クスッと笑う彼の息がくすぐったい。

しばらく私の反応と、柔らかな感覚を楽しむように弄んだ手は、下へ下へと滑っていく。ショーツにたどり着くと、しっとりと湿っているのが自分でもわかる部分を、焦らすように指先でなぞり始めた。

それがもどかしくて、無意識にいやいやと首を振る私を、淳一は手を止めずにイタズラっぽい笑みを浮かべて見下ろす。


「感度良好だな」

「っ……それは、あんただから……」


はっきりわかる。これまでの経験で感じていたものとは全然違うって。

触れられた部分が火傷しそうなほど熱くて、全身が溶けそうになって、その快感が心にまで及ぶなんてこと、今までになかった。

本気で好きな人は、ちゃんと身体もわかっているんだね。

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