彼の瞳に独占されています
そして私の脚を開かせ、自身をゆっくりと沈めた。


「んっ、あぁ……!」


幸福と快感に襲われ、背中をのけ反らせる。次第に深く突き上げられ、すぐにでも意識が飛んでしまいそう。


「ずっと、こうしたかった」


ベッドが軋む音に、息を荒げながら言う淳一のセクシーな声が混じる。

とても艶めかしい表情を見せる彼は、一度動きを緩めると、私の頭を優しく撫でる。


「萌を、俺だけのものに……」

「じゅ、いち……」


甘く囁いた彼の唇が、吐息を漏らす私のそれを塞いだ。

私も、本当はずっとこうなることを望んでいたよ。

そう伝えるように、何度も濃厚なキスを交わす。心も身体も繋がれた幸せを噛みしめながら、私たちは限界を迎えるまで熱い素肌を重ねた──。



行為が終わると、淳一は満足そうに、幸せそうに抱きしめる。余韻が冷めず、心地良い怠さでくたりと横たわる私を。

力強い腕に抱かれながら、警備員とクライアント先の社員との恋愛の問題について、現実的な話を聞いた。


「たしかに、言われてみればあんまり良くないか……」


もしもそれで警備の仕事を疎かにしてしまったら問題だもんね。

難しい顔をする私だけれど、淳一は安心させるように髪を撫でてくれる。

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