ポプリ
そんなこんなで佐伯の雪女に恩のある豆狸の一族、佐貫家。
初代から五代目までは小雪に仕え、六代目は雪菜に仕えている。現在天神学園中等部に通っているのは、冬樹に仕える七代目。
しかし、一族の中でも一番おっちょこちょいな七代目。
ぽよーんと平和そうな顔をして校内を歩いていると、前方につまづいて転びそうな夕城花を発見。
「大変だ! 冬樹様と仲のよろしい夕城花様が転んでお怪我をなさりそうです! ここは僕が体を張って助けるべき場面ですねはいっ!」
と、両手を差し伸べながら突進していき、花の数メートル手前でズササササーっと派手に転ぶ。
豆太郎が転ぶのとほぼ同時に花も転んだが、彼女は巨大うさぎのぬいぐるみ、綾小路の弾力によって衝撃を緩和され、大事には至らなかった。
周りにいた生徒たちに「花ちゃん大丈夫?」「保健室行こうか?」「高等部のお兄様呼んでこようか?」と心配され、恥ずかしそうにはにかんでいる。
それを廊下に這いつくばったまま見ていた豆太郎は、
「は、花様にお怪我がなくて何よりです」
自分がおでこに擦り傷作りながら、そう言って微笑んだ。
初代から五代目までは小雪に仕え、六代目は雪菜に仕えている。現在天神学園中等部に通っているのは、冬樹に仕える七代目。
しかし、一族の中でも一番おっちょこちょいな七代目。
ぽよーんと平和そうな顔をして校内を歩いていると、前方につまづいて転びそうな夕城花を発見。
「大変だ! 冬樹様と仲のよろしい夕城花様が転んでお怪我をなさりそうです! ここは僕が体を張って助けるべき場面ですねはいっ!」
と、両手を差し伸べながら突進していき、花の数メートル手前でズササササーっと派手に転ぶ。
豆太郎が転ぶのとほぼ同時に花も転んだが、彼女は巨大うさぎのぬいぐるみ、綾小路の弾力によって衝撃を緩和され、大事には至らなかった。
周りにいた生徒たちに「花ちゃん大丈夫?」「保健室行こうか?」「高等部のお兄様呼んでこようか?」と心配され、恥ずかしそうにはにかんでいる。
それを廊下に這いつくばったまま見ていた豆太郎は、
「は、花様にお怪我がなくて何よりです」
自分がおでこに擦り傷作りながら、そう言って微笑んだ。