ポプリ
「ふふふ、冬樹のお手伝いをして疲れているんですね。あ、防人さん、お茶のお代わりを淹れましょうか」
急須に茶葉を入れながら訊ねると、防人はそっと湯飲茶碗を雪菜に差し出した。
「お願いします……」
「冬樹もお茶のお代わりは?」
防人の湯呑茶碗にお茶を煎れながら、冬樹の湯呑も用意する雪菜。
「……………大福……甘過ぎず、とてもおいしいです……」
冬樹からは一歩遅れた大福の感想がやってきた。雪菜はにこにこと笑う。
「そう、良かったぁ。はい、お茶、淹れておきましたからねぇ」
「……………はっ。すみません、大福のおいしさに浸っていました……お茶、いただきます……」
「どうぞー。ゆっくり味わって食べてくださいね」
こうして、ちょっとズレた小岩井家のバレンタインは過ぎてゆく。
◇
冬樹くんのゆっくり加減は、雪菜も小岩井さんもまるで気にしないマイペースな人だからなのかもしれませんね。
急須に茶葉を入れながら訊ねると、防人はそっと湯飲茶碗を雪菜に差し出した。
「お願いします……」
「冬樹もお茶のお代わりは?」
防人の湯呑茶碗にお茶を煎れながら、冬樹の湯呑も用意する雪菜。
「……………大福……甘過ぎず、とてもおいしいです……」
冬樹からは一歩遅れた大福の感想がやってきた。雪菜はにこにこと笑う。
「そう、良かったぁ。はい、お茶、淹れておきましたからねぇ」
「……………はっ。すみません、大福のおいしさに浸っていました……お茶、いただきます……」
「どうぞー。ゆっくり味わって食べてくださいね」
こうして、ちょっとズレた小岩井家のバレンタインは過ぎてゆく。
◇
冬樹くんのゆっくり加減は、雪菜も小岩井さんもまるで気にしないマイペースな人だからなのかもしれませんね。