ポプリ
 夏休み、生徒を引率して橘リゾートに遊びに来ていた天神学園英語教師、リプニー・タナカ。

 その教師の姿は仮の姿で、実はインフィニティ・セクター本部より潜入捜査任務を受けてきた、ロシア大統領直属エージェントである。

 バズーカのような30ミリ携行砲を持った金髪セミロング、蒼い瞳の美人エージェントは落ち込んでいた。

 生徒たちを狙ってやってきた狡猾な吸血鬼・黒爪(ヘイツァオ)の気配に気づかず、呑気に寝ていたからだ。しかも生徒であるシオンや花龍は気づいていたというのだから更に落ち込む。

 これでは教師としても、エージェントとしても失格だ。

 そんな風に落ち込む彼女を元気づけてくれたのがシオンだった。

 彼は落ち込む暇があれば修行をすればいいと言った。そして、彼の故郷にいる騎士に教えを乞うてはどうか、と勧めてくれた。

 かくしてリプニーはその誘いに乗り、修行をしにミルトゥワへとやってくるのであった。

 以上、本編からのあらすじ。




「すみません、二人とも忙しいのに」

 リプニーは快くミルトゥワへの案内を引き受けてくれたシオンとシャンリーに、ペコリと頭を下げた。

「いいって、誘ったのはこっちだし」

 と、シオン。

「そうそう、リプニー先生にはいつもお世話になってるもんね」

 と、シャンリー。

「そんな、お世話というほどのお世話なんてしていませんよ?」

「ううん、その豊満な胸を提供してもらってるしね」

「うん、安産型の桃尻も提供してもらってるしな」

「胸もお尻も提供した覚えはありませんっ!」

 破廉恥兄妹にリプニー先生ご立腹。


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