ポプリ
「あっ紗雪様、今日も鴉丸のお城へお出かけですか?」
中庭に出ると、茶色の髪と目の、小さな少年が駆け寄ってきた。
佐貫豆助。
佐伯の雪女に仕える七代目豆太郎の弟である。兄と同じくドジっ子ののんびり屋で、従者としてはあまり役に立たない。役に立つとすれば、ほのぼのとした癒しを提供してくれることくらいか。
「うむ。今日も斑鳩(いかる)やカムイと遊んでやろうと思っての。豆助も付いて参れ」
「はい、御供いたします!」
人間の姿に変化している小さな豆狸は、きらきらとした目で頷いた。
鴉丸の城には鴉天狗の他にも妖怪たちがたくさん住み着いていて、この豆狸にも良い遊び相手がいるのだった。
(夏休みじゃからの。子どもはたくさん遊ばせるのが良かろう)
紗雪はそんなことを思いながら、日差しが強くなる前にと歩き出した。
その手に彼女の『宿題』が入った風呂敷包みを持って。
◇
人の世界に溶け込んで生活する妖怪たち。
いつの間にか小岩井さんちに第二子が生まれていました(笑)
中庭に出ると、茶色の髪と目の、小さな少年が駆け寄ってきた。
佐貫豆助。
佐伯の雪女に仕える七代目豆太郎の弟である。兄と同じくドジっ子ののんびり屋で、従者としてはあまり役に立たない。役に立つとすれば、ほのぼのとした癒しを提供してくれることくらいか。
「うむ。今日も斑鳩(いかる)やカムイと遊んでやろうと思っての。豆助も付いて参れ」
「はい、御供いたします!」
人間の姿に変化している小さな豆狸は、きらきらとした目で頷いた。
鴉丸の城には鴉天狗の他にも妖怪たちがたくさん住み着いていて、この豆狸にも良い遊び相手がいるのだった。
(夏休みじゃからの。子どもはたくさん遊ばせるのが良かろう)
紗雪はそんなことを思いながら、日差しが強くなる前にと歩き出した。
その手に彼女の『宿題』が入った風呂敷包みを持って。
◇
人の世界に溶け込んで生活する妖怪たち。
いつの間にか小岩井さんちに第二子が生まれていました(笑)