ポプリ
「どうじゃ、気持ちよかろ?」
釣り目ぎみの瞳を柔和に細め、そう訊ねてくる紗雪。そこにかつて、自分に向かって優しく微笑んでくれた恋人の姿が重なる(妄想)。
もう飛燕じいちゃん、感激だ。
「小雪が……小雪が生まれ変わってきた! 人間なぞに騙されて俺の元を去っていった小雪が、俺恋しさに今生に舞い戻ってきたんだな!」
「はあ? 何阿呆なこと言ってんだ親父」
孔雀の冷たい視線などお構いなし。
飛燕は一生懸命に冷風を送ってくれる紗雪の小さな手を握りしめた。
「小雪、いや、紗雪! さっそく祝言を挙げような!」
萎れていたはずのツルッパゲが、ピカリーンと生気に満ち溢れた!
「何さらしとんじゃこの色ボケジジイがああああああー!」
高下駄を履いた孔雀のキックが炸裂した。
年の差を考えろとか、いや婿殿と亜鳥の年の差と、儂と紗雪の年の差は大して変わらんとか、テメエ死神を敵に回す気かとか、同盟を強固にするためじゃとか、だったら亜鳥に息子が生まれたらそいつに貰うことにするとか、物凄い勢いで会話がなされた。
それを雪菜と紗雪はきょとんとして聞いていた。
◇
「ウチのジジイどもが阿呆なことを言ったらしいが、気にすんな」
後日、鷹雅から雪菜にそう謝罪がありました。
釣り目ぎみの瞳を柔和に細め、そう訊ねてくる紗雪。そこにかつて、自分に向かって優しく微笑んでくれた恋人の姿が重なる(妄想)。
もう飛燕じいちゃん、感激だ。
「小雪が……小雪が生まれ変わってきた! 人間なぞに騙されて俺の元を去っていった小雪が、俺恋しさに今生に舞い戻ってきたんだな!」
「はあ? 何阿呆なこと言ってんだ親父」
孔雀の冷たい視線などお構いなし。
飛燕は一生懸命に冷風を送ってくれる紗雪の小さな手を握りしめた。
「小雪、いや、紗雪! さっそく祝言を挙げような!」
萎れていたはずのツルッパゲが、ピカリーンと生気に満ち溢れた!
「何さらしとんじゃこの色ボケジジイがああああああー!」
高下駄を履いた孔雀のキックが炸裂した。
年の差を考えろとか、いや婿殿と亜鳥の年の差と、儂と紗雪の年の差は大して変わらんとか、テメエ死神を敵に回す気かとか、同盟を強固にするためじゃとか、だったら亜鳥に息子が生まれたらそいつに貰うことにするとか、物凄い勢いで会話がなされた。
それを雪菜と紗雪はきょとんとして聞いていた。
◇
「ウチのジジイどもが阿呆なことを言ったらしいが、気にすんな」
後日、鷹雅から雪菜にそう謝罪がありました。