ポプリ
「そう気負うな。学園には学園長を初めとする武闘派教師陣がいる。花龍もいる。龍一郎も龍乃先生の息子だから悪いヤツじゃねぇだろうし……」
かつて担任だった恩師の姿を思い浮かべる麗龍。
龍乃の子どもたちはどちらも彼女寄りの性格だと聞いている。きっとサバサバした付き合いやすい子たちだと思うのだが、ティーダは難しい顔をしたままだ。
無意識なのか、腰のユースティティアに手を伸ばしている弟分を見て、麗龍は軽く溜息。
曾祖父──麗龍にとっては祖父だが──を亡くしたばかりだ。彼の想いが篭った武器を託されて、気負うなと言う方が無理な話か。
「シケたツラすんな。今日はお前の歓迎会だからな」
ティーダの金色の髪をぐしゃぐしゃにかき回して、努めて明るい声を出す。
「腕によりをかけてご馳走を作りますからねぇ。たくさん食べてくださいね~」
ユリアも満面の笑みでティーダの顔を覗き込んだ。
二人の笑顔に挟まれて、沈んでいたティーダの顔も明るさを取り戻す。
「はい、ありがとうございます!」
夕食はユリア特製のロシア料理が食卓に並んだ。
よく母が作ってくれた味に似ていて、ティーダの表情は和らいだ。
◇
ティーダの地球での生活、スタートです。
この数日後に学園で龍一郎たちに出会う、と。
かつて担任だった恩師の姿を思い浮かべる麗龍。
龍乃の子どもたちはどちらも彼女寄りの性格だと聞いている。きっとサバサバした付き合いやすい子たちだと思うのだが、ティーダは難しい顔をしたままだ。
無意識なのか、腰のユースティティアに手を伸ばしている弟分を見て、麗龍は軽く溜息。
曾祖父──麗龍にとっては祖父だが──を亡くしたばかりだ。彼の想いが篭った武器を託されて、気負うなと言う方が無理な話か。
「シケたツラすんな。今日はお前の歓迎会だからな」
ティーダの金色の髪をぐしゃぐしゃにかき回して、努めて明るい声を出す。
「腕によりをかけてご馳走を作りますからねぇ。たくさん食べてくださいね~」
ユリアも満面の笑みでティーダの顔を覗き込んだ。
二人の笑顔に挟まれて、沈んでいたティーダの顔も明るさを取り戻す。
「はい、ありがとうございます!」
夕食はユリア特製のロシア料理が食卓に並んだ。
よく母が作ってくれた味に似ていて、ティーダの表情は和らいだ。
◇
ティーダの地球での生活、スタートです。
この数日後に学園で龍一郎たちに出会う、と。