ポプリ
「はーい。ロシア大統領直属の国家保安組織『インフィニティ・セクター』のエージェントで~す」
えへ、と可愛らしく敬礼をしながら、ユリアはあっさりと身分を暴露した。
なんと、かつて母のリプニーが所属していた組織の一員だったのか。しかも武器は狙撃銃。ユリアを初めて見たときに何となく母と同じ雰囲気を感じ取ったのは、そのせいもあったのか。
ということは。
「えーと……それじゃ、アリスカばあちゃんと啓太じいちゃんの……」
「部下です! いつもお世話になっています、お孫様!」
「え、いや、なんかやめてそういう言い方……」
「じゃあ、リプニー先輩の息子様?」
「……母上とも知り合い?」
「知り合いというほど知り合いではありません。私がエージェントになったのはリプニーさんが辞めてからですから。でもね、私の両親はリプニーさんと同僚だったんです。だからティーダくんのことも話には聞いてたんですよぉ」
「そうだったんですか……。じゃあ、麗龍兄ちゃんともそれが縁で?」
「んー、そうとも言うし、そうでもないとも言うかなぁ。出会ったのは、本当に偶然なんですよ? もうずっと昔、子どもの頃の話ですから……」
言いながら、テーブルに座ってプリンを食べるように促される。
ティーダはちょっと頬を緩めながらプリンにスプーンを突っ込む。プリン大好きである。
それはリプニーがエージェントを辞めた後の出来事。
再び天神地区に派遣されてきたエージェントというのが、ユリアの両親だった。そしてユリアは、彼らに付いて天神とロシアを行ったり来たりしていたのだそうだ。
麗龍に出会ったのは天神にやってきてすぐのこと。慣れない土地で迷子になっていたユリアを助けてくれたのが始まりだった。
その後、一年に一度の割合で、何故かユリアのピンチに偶然現れる麗龍、というのを繰り返し、偶然に偶然を重ねる出会いの末、二人とも『これは運命だ』と感じで結婚に至ったらしい。
何その壮大なラブロマンス。
えへ、と可愛らしく敬礼をしながら、ユリアはあっさりと身分を暴露した。
なんと、かつて母のリプニーが所属していた組織の一員だったのか。しかも武器は狙撃銃。ユリアを初めて見たときに何となく母と同じ雰囲気を感じ取ったのは、そのせいもあったのか。
ということは。
「えーと……それじゃ、アリスカばあちゃんと啓太じいちゃんの……」
「部下です! いつもお世話になっています、お孫様!」
「え、いや、なんかやめてそういう言い方……」
「じゃあ、リプニー先輩の息子様?」
「……母上とも知り合い?」
「知り合いというほど知り合いではありません。私がエージェントになったのはリプニーさんが辞めてからですから。でもね、私の両親はリプニーさんと同僚だったんです。だからティーダくんのことも話には聞いてたんですよぉ」
「そうだったんですか……。じゃあ、麗龍兄ちゃんともそれが縁で?」
「んー、そうとも言うし、そうでもないとも言うかなぁ。出会ったのは、本当に偶然なんですよ? もうずっと昔、子どもの頃の話ですから……」
言いながら、テーブルに座ってプリンを食べるように促される。
ティーダはちょっと頬を緩めながらプリンにスプーンを突っ込む。プリン大好きである。
それはリプニーがエージェントを辞めた後の出来事。
再び天神地区に派遣されてきたエージェントというのが、ユリアの両親だった。そしてユリアは、彼らに付いて天神とロシアを行ったり来たりしていたのだそうだ。
麗龍に出会ったのは天神にやってきてすぐのこと。慣れない土地で迷子になっていたユリアを助けてくれたのが始まりだった。
その後、一年に一度の割合で、何故かユリアのピンチに偶然現れる麗龍、というのを繰り返し、偶然に偶然を重ねる出会いの末、二人とも『これは運命だ』と感じで結婚に至ったらしい。
何その壮大なラブロマンス。