ポプリ
翌日、教室で教科書を机から出しているシャンリーの前に、ガチガチに固まった顔をした麗龍が立った。
「……どうしたん?」
シャンリーは首を傾げる。
「……あのさ」
「うん?」
「……買い物に、付き合って、欲しいんだけど」
「いいよー。何買いたいの?」
「……」
「……何?」
「……」
「……ねえ、何買いたいの?」
「……ハンカチ」
「ハンカチ? そのくらい一人で……」
シャンリーははっとした。
それから徐々に顔をニヤけさせ、口元に手を当てた。ニヤけるシャンリーを見て、麗龍の顔は不機嫌最高潮。それを見て更にニヤける。
「それはプレゼントかな?」
「……」
「女の子に?」
「…………………………そうだよ。だからお前に頼んでんだよっ!!!!」
「分かった分かった、そう怒んないでって。そう~、女の子にねぇ~。麗龍にもついに彼女が出来たのかぁ~。めでたいねぇ~」
「うっせえな、そんなんじゃねぇよ!!!!」
「んん? まだ片思いかな?」
「だから違うっつーの!!!!」
「そう照れないの~。飛び切りかわいいの選んであげるからぁ」
シャンリーニヤニヤ。
麗龍イライラ。
しかし彼には女の子の好みなんて分からないので、シャンリーに頼るしかないのだ。
◇
ユリア、麗龍の素性に気付く。
でも自分の素性をバラすことには躊躇っている模様。両親の仕事の都合がありますので。
「……どうしたん?」
シャンリーは首を傾げる。
「……あのさ」
「うん?」
「……買い物に、付き合って、欲しいんだけど」
「いいよー。何買いたいの?」
「……」
「……何?」
「……」
「……ねえ、何買いたいの?」
「……ハンカチ」
「ハンカチ? そのくらい一人で……」
シャンリーははっとした。
それから徐々に顔をニヤけさせ、口元に手を当てた。ニヤけるシャンリーを見て、麗龍の顔は不機嫌最高潮。それを見て更にニヤける。
「それはプレゼントかな?」
「……」
「女の子に?」
「…………………………そうだよ。だからお前に頼んでんだよっ!!!!」
「分かった分かった、そう怒んないでって。そう~、女の子にねぇ~。麗龍にもついに彼女が出来たのかぁ~。めでたいねぇ~」
「うっせえな、そんなんじゃねぇよ!!!!」
「んん? まだ片思いかな?」
「だから違うっつーの!!!!」
「そう照れないの~。飛び切りかわいいの選んであげるからぁ」
シャンリーニヤニヤ。
麗龍イライラ。
しかし彼には女の子の好みなんて分からないので、シャンリーに頼るしかないのだ。
◇
ユリア、麗龍の素性に気付く。
でも自分の素性をバラすことには躊躇っている模様。両親の仕事の都合がありますので。