ポプリ
「そうか。……これで、鴉丸と佐伯の因果も終わりだな」
「えっ?」
飛燕の言う意味が分からず雪菜は首を傾げる。そんな彼女に、飛燕は赤い目をやった。
「てめぇにも迷惑をかけたな、ウチのドラ息子がよぉ」
「え……いえ、随分と昔の話ですから」
「そうかい。ま、若気の至りってヤツで、許してやってくれ。孔雀のことも、俺のことも」
「はい……?」
更に首を傾げる雪菜。
飛燕は薄い青の髪と瞳の雪菜に、かつての恋人(勘違い)の面影を見て目を細めた。
亜鳥が生まれたときに、もしかしてと思ったのだ。
呪いの効力が切れた。つまり、かけた者が消えたのではないかと。……まあ、小雪には呪いをかけたつもりはないだろうが。ただ、心の奥底から震え上がるような恐怖を与えただけで。
「孫に娘が生まれた」
「えっ……鷹雅くんにですか? わあ、おめでとうございます!」
「近いうち、ここに通うことになるだろう。『ようちえん』にいる嫁共々、面倒みてやってくれや」
「はい、喜んで!」
笑顔で頷く雪菜に飛燕も薄く笑みを浮かべ、ばさりと黒い翼を広げて満月に向かって飛んでいった。
◇
このとききっと、雪菜は妊娠中(冬樹を)。
「えっ?」
飛燕の言う意味が分からず雪菜は首を傾げる。そんな彼女に、飛燕は赤い目をやった。
「てめぇにも迷惑をかけたな、ウチのドラ息子がよぉ」
「え……いえ、随分と昔の話ですから」
「そうかい。ま、若気の至りってヤツで、許してやってくれ。孔雀のことも、俺のことも」
「はい……?」
更に首を傾げる雪菜。
飛燕は薄い青の髪と瞳の雪菜に、かつての恋人(勘違い)の面影を見て目を細めた。
亜鳥が生まれたときに、もしかしてと思ったのだ。
呪いの効力が切れた。つまり、かけた者が消えたのではないかと。……まあ、小雪には呪いをかけたつもりはないだろうが。ただ、心の奥底から震え上がるような恐怖を与えただけで。
「孫に娘が生まれた」
「えっ……鷹雅くんにですか? わあ、おめでとうございます!」
「近いうち、ここに通うことになるだろう。『ようちえん』にいる嫁共々、面倒みてやってくれや」
「はい、喜んで!」
笑顔で頷く雪菜に飛燕も薄く笑みを浮かべ、ばさりと黒い翼を広げて満月に向かって飛んでいった。
◇
このとききっと、雪菜は妊娠中(冬樹を)。