ポプリ
花龍とシオンの腕をぐいぐい引っ張って逃げようとする女子児童たち。
しかし花龍とシオンは困ったように彼女たちを見て、そして刹那を振り返った。
「……ううん、大丈夫、お兄さんは私たちをいじめたりしないよ」
花龍の言葉に、女子児童たちは訝しげに彼女を見る。
「うん、俺もそう思うよ。お兄ちゃんの剣を見ればいい人だってわかるもん」
にぱっと笑って、シオンも言う。
「で、でも……」
「大丈夫だよ」
ほわん、と柔らかな笑みを浮かべながら、花龍は女子児童たちに言い聞かす。
「大人には、色んな愛情表現があるんだって、父上が言ってたもの。きっと下着揉んだりするのも琥珀おねーさまへの愛なの。それに、刹那お兄さんは琥珀おねーさまみたいな大人の人が好きだから、私たちみたいな子どもには興味ないの。そうだよね?」
何だかすっごく癒される優しい笑みを向けられて、刹那、返答に困る。しかしとりあえず、下着を揉んだりはしないし風呂を覗くなど言語道断、と否定したい。
「だから、私たちをいじめることはないよ、大丈夫」
ほわほわの微笑みでそう言う花龍に、女子児童たちも徐々に顔の強張りを解いていく。
「とりあえず、私たちは大丈夫みたい……」
「琥珀おねーさまは大丈夫なのかな……」
「花龍ちゃんが大丈夫っていうなら、大丈夫なんじゃない?」
「そうだよね、花龍ちゃんがそう言うなら……」
女子児童たちはそう言い、刹那に向けていた厳しい視線を柔らかなものに変え、初等部校舎に戻っていった。
それを見て、花龍もシオンも達成感溢れるいい笑顔を浮かべた。視線を合わせると、慌てて花龍がシオンから距離を置いたけれども、その距離は今までよりも明らかに縮まっていた。仲良しな関係に一歩前進である。
しかしその微笑ましい光景を前に、刹那はちょっとだけ泣いてもいいですか、な気分だった。
◇
いじめてごめんね、刹那くんm(_ _;)m
しかし花龍とシオンは困ったように彼女たちを見て、そして刹那を振り返った。
「……ううん、大丈夫、お兄さんは私たちをいじめたりしないよ」
花龍の言葉に、女子児童たちは訝しげに彼女を見る。
「うん、俺もそう思うよ。お兄ちゃんの剣を見ればいい人だってわかるもん」
にぱっと笑って、シオンも言う。
「で、でも……」
「大丈夫だよ」
ほわん、と柔らかな笑みを浮かべながら、花龍は女子児童たちに言い聞かす。
「大人には、色んな愛情表現があるんだって、父上が言ってたもの。きっと下着揉んだりするのも琥珀おねーさまへの愛なの。それに、刹那お兄さんは琥珀おねーさまみたいな大人の人が好きだから、私たちみたいな子どもには興味ないの。そうだよね?」
何だかすっごく癒される優しい笑みを向けられて、刹那、返答に困る。しかしとりあえず、下着を揉んだりはしないし風呂を覗くなど言語道断、と否定したい。
「だから、私たちをいじめることはないよ、大丈夫」
ほわほわの微笑みでそう言う花龍に、女子児童たちも徐々に顔の強張りを解いていく。
「とりあえず、私たちは大丈夫みたい……」
「琥珀おねーさまは大丈夫なのかな……」
「花龍ちゃんが大丈夫っていうなら、大丈夫なんじゃない?」
「そうだよね、花龍ちゃんがそう言うなら……」
女子児童たちはそう言い、刹那に向けていた厳しい視線を柔らかなものに変え、初等部校舎に戻っていった。
それを見て、花龍もシオンも達成感溢れるいい笑顔を浮かべた。視線を合わせると、慌てて花龍がシオンから距離を置いたけれども、その距離は今までよりも明らかに縮まっていた。仲良しな関係に一歩前進である。
しかしその微笑ましい光景を前に、刹那はちょっとだけ泣いてもいいですか、な気分だった。
◇
いじめてごめんね、刹那くんm(_ _;)m