ポプリ
 では別な誰かが自分たちを結ぶ『苺の関係』を知り、悪戯を仕掛けてきたのか。……そうであって欲しい。そうであって欲しい。そうであって欲しい!

 だってもし本人から送られてきたのだとしたら、どうしたらいいのか分からない。確かめようもない。

『龍乃さん、誕生日プレゼントの苺、ありがとう』、もしくは『この苺、龍乃さんのかい?』

 ……そんなこと、本人になんてとても聞けない。

「……」

 ノエルは悩む。

 苺を前にして悩む。

 そうして長い時間が経過して、ノエルは丁寧に苺を畳んで、そっと封筒に戻した。そしてクローゼットの奥の奥に仕舞い込んで、記憶とともに封印することにした。


 ……まあ、毎日顔を合わせる生徒会長と、毎日長い時を過ごす自室。

 忘れられるはずもないのだけれど。








 
 犯人は理事長(笑)

 まさか親子そろっておぱんつで悩むことになろうとは(笑)




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