雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
桜川那子=ヤンキー。
入学当初から、那子はそんなレッテルを貼られていて。少なからず、律樹の目にもそう映っていた。
例えば……今日みたいな事が起こったら。
『テメー。ふざけんじゃねーぞ!!』(律樹の脳内でヤンキー那子想像中)
ってな風に、なるのだとばかり思っていた。それが……怒鳴るどころか、声も出せずにいるなんて。
――今、目の前にいるのは、本当にあの桜川なのか……?
「とにかく、もしも同じような事あったら、次はちゃんと声出すなり抵抗しろよ?」
力なく頷いた那子は、まだ少し震えている。よほど怖かったのだろう。
入学当初から、那子はそんなレッテルを貼られていて。少なからず、律樹の目にもそう映っていた。
例えば……今日みたいな事が起こったら。
『テメー。ふざけんじゃねーぞ!!』(律樹の脳内でヤンキー那子想像中)
ってな風に、なるのだとばかり思っていた。それが……怒鳴るどころか、声も出せずにいるなんて。
――今、目の前にいるのは、本当にあの桜川なのか……?
「とにかく、もしも同じような事あったら、次はちゃんと声出すなり抵抗しろよ?」
力なく頷いた那子は、まだ少し震えている。よほど怖かったのだろう。