雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「他は大体メンバー決まったみたいでさ。ここでくっつかないと、あいつらと同じ班だよ?」
あいつら、と功が指差したのは、囲碁将棋部のメガネ男子と漫画研究部の女子のグループ。萌果は別に彼らを好きでも嫌いでもないが、話は合わなさそうだと思った。
「この四人でいいだろ?」
功に同意を求められた匡は、興味無さげに伊万里と萌果を見て頷いた。
「じゃ、班長は匡な」
「なんで俺が」
「頼んだ! はーい、班決まりましたぁ」
強引に班長を押し付けられた匡は、渋々黒板に名前を書きに行く。その背中を見ながら萌果は、功に言った。
「言っとくけど、伊万里を狙ってるんならダメだからね」
「あ、バレてた?」
功の言葉に、伊万里は思わず目を見開く。
「冗談。ってか、平野って男アレルギーじゃん?」
「アレルギーと言うか、苦手なの」
「おんなじだろ?」
萌果と功のやり取りを見ながら、伊万里は遠足を休みたい気持ちになってきた。
「伊万里、遠足休んじゃダメだよ?」
見透かしたような萌果の台詞に驚きながらも、伊万里はなんとか笑顔を作って頷いた。
あいつら、と功が指差したのは、囲碁将棋部のメガネ男子と漫画研究部の女子のグループ。萌果は別に彼らを好きでも嫌いでもないが、話は合わなさそうだと思った。
「この四人でいいだろ?」
功に同意を求められた匡は、興味無さげに伊万里と萌果を見て頷いた。
「じゃ、班長は匡な」
「なんで俺が」
「頼んだ! はーい、班決まりましたぁ」
強引に班長を押し付けられた匡は、渋々黒板に名前を書きに行く。その背中を見ながら萌果は、功に言った。
「言っとくけど、伊万里を狙ってるんならダメだからね」
「あ、バレてた?」
功の言葉に、伊万里は思わず目を見開く。
「冗談。ってか、平野って男アレルギーじゃん?」
「アレルギーと言うか、苦手なの」
「おんなじだろ?」
萌果と功のやり取りを見ながら、伊万里は遠足を休みたい気持ちになってきた。
「伊万里、遠足休んじゃダメだよ?」
見透かしたような萌果の台詞に驚きながらも、伊万里はなんとか笑顔を作って頷いた。