雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
ちゃんとお礼も言えなかったけれど、匡の連絡先も知らない。明日学校で会えたらいいなと思っていると、LINEのメッセージが届いた。
『ごめん、日曜日、練習の後ミーティングあるから無理になった』
中学から付き合っている彼氏の関根春翔(せきねはると)からだった。他校でサッカー部の春翔は、試合が近いので忙しく、ここ最近会えていない。
『了解。練習頑張ってね!』
そう返信してから、ふっとため息がこぼれた。付き合いが長くなったせいか、春翔と会えなくてもそれほど寂しさを感じなくなっている。
――これってマンネリ? それとも……。
匡の事を考えるとドキドキしている自分に、千咲希は戸惑っていた。久しぶりに会った幼馴染みに親近感が湧いているだけだと。
でも、そう思えば思うほど、匡の事ばかり考えてしまう。春翔からの新たなLINEに返信するのも忘れて、千咲希は窓の外をぼんやりと見つめていた。
『ごめん、日曜日、練習の後ミーティングあるから無理になった』
中学から付き合っている彼氏の関根春翔(せきねはると)からだった。他校でサッカー部の春翔は、試合が近いので忙しく、ここ最近会えていない。
『了解。練習頑張ってね!』
そう返信してから、ふっとため息がこぼれた。付き合いが長くなったせいか、春翔と会えなくてもそれほど寂しさを感じなくなっている。
――これってマンネリ? それとも……。
匡の事を考えるとドキドキしている自分に、千咲希は戸惑っていた。久しぶりに会った幼馴染みに親近感が湧いているだけだと。
でも、そう思えば思うほど、匡の事ばかり考えてしまう。春翔からの新たなLINEに返信するのも忘れて、千咲希は窓の外をぼんやりと見つめていた。