雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
 一方、新太は――。

 これは運命だと確信していた。ずっと探していた人に、偶然にしかもFateのアルバムを買いに来ていて出会うなんて。

 ひとつ気になるのは、伊万里がほとんど話さなかった事。頷いたり首を振ったり、意思表示はしていたが、自分の名前すら言わずに生徒手帳を差し出された時にはちょっと驚いた。
 
 でも、LINEも交換出来たし、少しずつ仲良くなって、その先に進めればいいなと思っていた。

 新太は電車の中で、早速帆鷹に報告のLINEを打ち始めた。
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