雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
祭りの後の空しさをざわめきが掻き消した
ファミレスで時間潰しをしていた新太は、虚ろな目で窓の景色をぼんやりと眺めていた。そこに友人からのLINEが入り、慌てて席を立つ。待ち合わせは十七時だったにもかかわらず、既に十分ほど過ぎていた。
「やっべ」
新太は伝票を持って立ち上がり、レジへと急ぐ。そんな時に限って、レジには誰もいない。帆鷹を探して店内を見渡すと、ちょうど料理を運んでいる最中で、手が離せそうもなかった。
急いでいる新太は、レジ前にあった呼び鈴を「チンチンチン」と三回も鳴らして、その場で足踏みする。ほどなくして厨房から出て来た顔に、驚いて声をあげた。
「穂香!? お前何やってんだよ!?」
「今日だけヘルプなんだ。アタシ、レジ出来ないから、もうちょっと待って」
穂香はそれだけ言うと、また厨房の方へ戻って行き、代わりに年配の女性がレジに入った。
――俺好みのヘルプって穂香かよっ!
新太は一言帆鷹に物申したかったが、帆鷹は相変わらず忙しそうだ。新太もまた急いでいる事もあって、会計を済ませると、そのままファミレスをあとにした。
「やっべ」
新太は伝票を持って立ち上がり、レジへと急ぐ。そんな時に限って、レジには誰もいない。帆鷹を探して店内を見渡すと、ちょうど料理を運んでいる最中で、手が離せそうもなかった。
急いでいる新太は、レジ前にあった呼び鈴を「チンチンチン」と三回も鳴らして、その場で足踏みする。ほどなくして厨房から出て来た顔に、驚いて声をあげた。
「穂香!? お前何やってんだよ!?」
「今日だけヘルプなんだ。アタシ、レジ出来ないから、もうちょっと待って」
穂香はそれだけ言うと、また厨房の方へ戻って行き、代わりに年配の女性がレジに入った。
――俺好みのヘルプって穂香かよっ!
新太は一言帆鷹に物申したかったが、帆鷹は相変わらず忙しそうだ。新太もまた急いでいる事もあって、会計を済ませると、そのままファミレスをあとにした。