雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「いつから好きだったの?」


「六月くらいから……かな」


「全然気付かなかったよ~。てかさ、今宮くんも那子の事、好きなんじゃない? 誘ったのが江坂くんだったら、確信持てないけど、今宮くんでしょ? 誰彼構わず誘うタイプじゃないし。今度は那子が誘ってみたら?」


「昨日LINEで誘ってみた」


「返事は?」


「いいよって」


「もう絶対、今宮くんも那子の事好きだって!」


 夏成実は那子の脇を肘で小突いた。


「あー那子が羨ましー。アタシもイケメンの彼氏が欲しいよぉー」


「彼氏じゃないってば!」


「まだ彼氏じゃないってだけで、きっと時間の問題だよ」


「あっ、この話、絶対内緒だからね?」


「わかってるって」


 話がひと段落したところで、二人はようやくそれぞれの昼食を口にした。
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