雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
日曜日。待ち合わせの駅前に、千咲希は五分前に着いた。
九月に入ったといっても、まだ太陽は夏と変わらず照り付けている。千咲希はバッグからハンカチを出すと、額にかいた汗を軽く拭いた。
十一時になっても、穂香の姿はない。待ち合わせには必ずといっていいほど遅れてくる穂香がやって来たのは、十一時を十分ほど過ぎてからだった。
「千咲希ごめーん」
「穂香の遅刻は想定内」
「走ったらお腹空いたし、喉乾いたし。早くお店決めてランチしよ」
穂香と千咲希はリーズナブルなイタリアンレストランに行く事にして、並んで歩き出す。
「日曜日だから混んでるかなー?」
「穂香が遅刻したし、ねー?」
千咲希が穂香をからかって笑うと、穂香は何故か足を止め、その視線は真っ直ぐ前を見据えていた。
九月に入ったといっても、まだ太陽は夏と変わらず照り付けている。千咲希はバッグからハンカチを出すと、額にかいた汗を軽く拭いた。
十一時になっても、穂香の姿はない。待ち合わせには必ずといっていいほど遅れてくる穂香がやって来たのは、十一時を十分ほど過ぎてからだった。
「千咲希ごめーん」
「穂香の遅刻は想定内」
「走ったらお腹空いたし、喉乾いたし。早くお店決めてランチしよ」
穂香と千咲希はリーズナブルなイタリアンレストランに行く事にして、並んで歩き出す。
「日曜日だから混んでるかなー?」
「穂香が遅刻したし、ねー?」
千咲希が穂香をからかって笑うと、穂香は何故か足を止め、その視線は真っ直ぐ前を見据えていた。