雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
千咲希と二人、あれこれとお店を回りながら、どこか心ここに在らずな穂香がいた。
「穂香、波の上ビーチに行ってみない?」
千咲希にそう誘われて、穂香は頷いた。騒がしい人波より、今は静かに海を眺めていたい……そんな気分だ。
波の上ビーチは、国際通りから徒歩で十五分。そこに向かって歩き出した時、穂香はポシェットがやけに軽い事に気付いた。立ち止まった穂香に、千咲希も足を止める。
「どうしよう。財布落としちゃった」
「えっ? すぐ戻って探してみよう?」
二人は踵を返すと、財布を探しながら来た道を戻った。
「手分けして探そう」
「千咲希ごめん」
「そんなのいいって。穂香はこっち側の通りを探して。私は反対側の通り探すから」
千咲希はそう言うと、道路を渡って駆けて行った。
「穂香、波の上ビーチに行ってみない?」
千咲希にそう誘われて、穂香は頷いた。騒がしい人波より、今は静かに海を眺めていたい……そんな気分だ。
波の上ビーチは、国際通りから徒歩で十五分。そこに向かって歩き出した時、穂香はポシェットがやけに軽い事に気付いた。立ち止まった穂香に、千咲希も足を止める。
「どうしよう。財布落としちゃった」
「えっ? すぐ戻って探してみよう?」
二人は踵を返すと、財布を探しながら来た道を戻った。
「手分けして探そう」
「千咲希ごめん」
「そんなのいいって。穂香はこっち側の通りを探して。私は反対側の通り探すから」
千咲希はそう言うと、道路を渡って駆けて行った。