雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
北浜新太と九条帆鷹は女について語り合った
「帆鷹(ほだか)ぁ、なんかおもしれー事ない?」
放課後の二年三組の教室。窓枠に肘を付いた北浜新太(きたはまあらた)は、退屈そうに呟いた。それに対して九条帆鷹(くじょうほだか)は、自席に座りスマホをいじりながら答える。
「んなもん、こんなとこでじっとしてたってねーよ。自分で探せ」
「おぉ?さっすが悟り系! 自分で探さなきゃな。うん、そりゃそうだ」
一人納得して頷く新太に、呆れる帆鷹。瑛美高校に入ってから知り合った二人は、正反対の性格だったが、なぜか妙にウマが合った。二年生も同じクラスになって、新太は飛び上がらんばかりに喜んだが、帆鷹はクールによろしく、と言っただけだった。
「あーあ、やっぱ好きな子見つけよっかな!」
「お前、惚れっぽいからな」
「惚れっぽい? 守備範囲が広いと言ってくれ。俺のテニスの腕前と同じだ」
「……あっそ」
放課後の二年三組の教室。窓枠に肘を付いた北浜新太(きたはまあらた)は、退屈そうに呟いた。それに対して九条帆鷹(くじょうほだか)は、自席に座りスマホをいじりながら答える。
「んなもん、こんなとこでじっとしてたってねーよ。自分で探せ」
「おぉ?さっすが悟り系! 自分で探さなきゃな。うん、そりゃそうだ」
一人納得して頷く新太に、呆れる帆鷹。瑛美高校に入ってから知り合った二人は、正反対の性格だったが、なぜか妙にウマが合った。二年生も同じクラスになって、新太は飛び上がらんばかりに喜んだが、帆鷹はクールによろしく、と言っただけだった。
「あーあ、やっぱ好きな子見つけよっかな!」
「お前、惚れっぽいからな」
「惚れっぽい? 守備範囲が広いと言ってくれ。俺のテニスの腕前と同じだ」
「……あっそ」