雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「なぁ、そいつに土産買った?」


「ううん。まだだけど」


「俺もまだ買ってないんだけど、どんなのがいいかアドバイスしてくれねぇ?」


「いいよ。じゃあ、これから早速、国際通りに戻って、おみやげ見に行ってみる?」


「それな。俺も男目線でアドバイスするし」


 そう言って、穂香と帆鷹に向かって手で合図を送ろうとした新太を千咲希が止める。


「九条くん、買い物に疲れたって言ってたし、穂香と九条くんは別行動でいいよ」


「確かに国際通りは人も多いし、グループで周る方が何かと大変かもな。じゃあ、俺達だけで行くか」


 そんな風に話をまとめると、新太と千咲希は踵を返して、穂香と帆鷹の元に向かった。
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