雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
ようやくキャンプ場の看板が見えて、歓声が上がる。
サンジはみんなをねぎらいつつ、昼食の準備場所へと案内していた。開けた場所にバンガローや炊事場、バーベキュー場がある。奥には展望台もあった。
「よし、下ろすぞ」
匡は立ち止まってゆっくりとしゃがみ、萌果は地面に足を着けると、少し顔を歪めた。
「大丈夫か?」
「うん。あり……がと」
「おう。あ、サンジに絆創膏ないか聞いてくる」
そう言って駆け出していった匡の背中を見送り、萌果はふぅっと息を吐いた。
「ごめんね、伊万里」
「ううん、足、大丈夫?」
「平気平気!」
笑顔で言う萌果の横を、功が通り過ぎた。
「泣きそうな顔して匡におぶわれてたけどなぁ」
「そんな顔してないっ! なんなのよ、あいつ! いちいちムカつくんだけど」
「まぁ……ね」
プリプリする萌果を伊万里がなだめようとすると、功が振り返って二人を呼んだ。
サンジはみんなをねぎらいつつ、昼食の準備場所へと案内していた。開けた場所にバンガローや炊事場、バーベキュー場がある。奥には展望台もあった。
「よし、下ろすぞ」
匡は立ち止まってゆっくりとしゃがみ、萌果は地面に足を着けると、少し顔を歪めた。
「大丈夫か?」
「うん。あり……がと」
「おう。あ、サンジに絆創膏ないか聞いてくる」
そう言って駆け出していった匡の背中を見送り、萌果はふぅっと息を吐いた。
「ごめんね、伊万里」
「ううん、足、大丈夫?」
「平気平気!」
笑顔で言う萌果の横を、功が通り過ぎた。
「泣きそうな顔して匡におぶわれてたけどなぁ」
「そんな顔してないっ! なんなのよ、あいつ! いちいちムカつくんだけど」
「まぁ……ね」
プリプリする萌果を伊万里がなだめようとすると、功が振り返って二人を呼んだ。