雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「今宮、絆創膏あった」
「あ、ありがとう」
「ちょうど靴擦れ用のやつがあったから」
受け取ろうとすると、匡は「ん?」という表情で首を傾げた。
「座れ。貼るから」
「え、いいって! それくらい自分で出来るし!」
「こういうのは貼り方が大事なんだ。俺は野球部で嫌って言うほどやってきた。素人じゃすぐめくれちまう」
「でも……」
「いいから座れ」
萌果もそこまで言われると、おとなしくなる。炊事場の端にある石垣に腰掛けると、匡は手際よく絆創膏をめくり、慎重に萌果の踵にピッタリと貼り付けた。
「たぶん、ずれてこないはずだから」
「うん、ありがと」
すると匡は立ち上がり、今度は功の元へと向かった。
「あ、ありがとう」
「ちょうど靴擦れ用のやつがあったから」
受け取ろうとすると、匡は「ん?」という表情で首を傾げた。
「座れ。貼るから」
「え、いいって! それくらい自分で出来るし!」
「こういうのは貼り方が大事なんだ。俺は野球部で嫌って言うほどやってきた。素人じゃすぐめくれちまう」
「でも……」
「いいから座れ」
萌果もそこまで言われると、おとなしくなる。炊事場の端にある石垣に腰掛けると、匡は手際よく絆創膏をめくり、慎重に萌果の踵にピッタリと貼り付けた。
「たぶん、ずれてこないはずだから」
「うん、ありがと」
すると匡は立ち上がり、今度は功の元へと向かった。