『隣』に
本の世界を満喫していると、突如隣の席の新井の声で現実に引き戻された。
「次、当たるよ」
そう言って自分のノートを見せてくれる。
「間違ってたらごめんね」
とは言うものの何も聞いていない俺に他の答などあるはずもなく、新井の答をわかる範囲で少しだけ訂正して答えみた。
案の定微妙な反応が返ってきたが、俺への質問は無事終わった。
「ごめんね、安藤くん。安藤くんが直さなかったら私の全然違ってたよね…」
「別に的外れでもないんじゃね?それ以前にこんな不真面目な俺にわざわざ教えてくれた事だけで感謝してるって」
ん〜自分では新井を傷つけないよう、元の答を極力残したつもりだったが、本人は気付いてしまったらしい…。
だが実際俺は新井が教えてくれた事に対して本人に伝えた以上に感謝しているつもりだった。
うちの学校は進学校なのでこの時期になるとみんな、ピリピリしており、他人にかまっている余裕などない。
だからこそ、重要なのは答じゃなかった。
「次、当たるよ」
そう言って自分のノートを見せてくれる。
「間違ってたらごめんね」
とは言うものの何も聞いていない俺に他の答などあるはずもなく、新井の答をわかる範囲で少しだけ訂正して答えみた。
案の定微妙な反応が返ってきたが、俺への質問は無事終わった。
「ごめんね、安藤くん。安藤くんが直さなかったら私の全然違ってたよね…」
「別に的外れでもないんじゃね?それ以前にこんな不真面目な俺にわざわざ教えてくれた事だけで感謝してるって」
ん〜自分では新井を傷つけないよう、元の答を極力残したつもりだったが、本人は気付いてしまったらしい…。
だが実際俺は新井が教えてくれた事に対して本人に伝えた以上に感謝しているつもりだった。
うちの学校は進学校なのでこの時期になるとみんな、ピリピリしており、他人にかまっている余裕などない。
だからこそ、重要なのは答じゃなかった。