君がうたう七つの子
無視するわけにもいかず、内容を確認してみると

『約束、忘れないでね。



それと、物は大切に!

大切なものなら尚更ね!!』

思わず部屋の中を見渡す。

隠しカメラとか、無い、よな。

確かに、タイミングを狙ったかのようにメールは届いたけれど、この内容が僕の行動と当てはまっているのはただの偶然・・・・・

なわけないか。

どうやら、彼女
予言者たりえる実力の持ち主のようだ。

「ははっ」

こらえきれずに笑い声が出る。

もしかしてあの時からわかっていたのだろうか。

僕がこうして必死に自分に嘘をつこうとすることを。

忘れたくもない大切なものを、壊そうとすることを。
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