君がうたう七つの子
そんな僕に決心したらしい彼女は、ようやくお願い事を言ってくれた。

最後の、最期のお願い。



「私を――――
私を忘れないで」


そんなのお願いされなくても、忘れることなど出来ない

多分、それは彼女もわかっている。

わかってはいるけど、納得できないんだろう。

両親に対して不安を抱いたように、僕にもそれを感じている。

それなら、その不安がとんだ勘違いだとわからせてやろう。

相も変わらずわからずやな彼女に、教えてあげよう。

僕が君の事を忘れるなんて、出来るはずがないのだと。


「レイ、知っている?

初恋の人って、忘れられないんだよ。

相手が幽霊の女の子なら、尚の事ね」

もしかしたら、一目惚れだったのかもしれない。

少なくとも、予言者の彼女と会った日には、もう惹かれていたのだと思う。


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