君がうたう七つの子
僕と元クラスメイト
幽霊少女、レイが僕の描く絵を好きだと言ってくれた次の日の朝。
僕は未だに落ち着かない気分だった。
とは言っても、流石に頬の熱は冷めているが。
僕はリビングでテーブルの上に置いたスケッチブックをめくる。
そこにはあの土手で描いた風景画と、初めての人物画が描かれていた。
今まで美術の時間に描いた絵を見て褒めてくれる人はたくさんいた。
「凄いね」
「綺麗だね」
「うまいね」
中には気持ち悪いなどと訳の分からないことを言うやつもいたが、今思えば嫉妬の類だろう。
自分が上手くできないことを誰かがさらりとこなしているのを見ると、やるせない気持ちになるものだ。
僕にもそれは理解できるが、許容できるかと言われれば別の話で。
まぁ。そいつらの話はさておき。
様々な言葉で褒められたことはあるものの、「好き」だと言われたことはなかった。
一度たりとも。
僕は未だに落ち着かない気分だった。
とは言っても、流石に頬の熱は冷めているが。
僕はリビングでテーブルの上に置いたスケッチブックをめくる。
そこにはあの土手で描いた風景画と、初めての人物画が描かれていた。
今まで美術の時間に描いた絵を見て褒めてくれる人はたくさんいた。
「凄いね」
「綺麗だね」
「うまいね」
中には気持ち悪いなどと訳の分からないことを言うやつもいたが、今思えば嫉妬の類だろう。
自分が上手くできないことを誰かがさらりとこなしているのを見ると、やるせない気持ちになるものだ。
僕にもそれは理解できるが、許容できるかと言われれば別の話で。
まぁ。そいつらの話はさておき。
様々な言葉で褒められたことはあるものの、「好き」だと言われたことはなかった。
一度たりとも。