君がうたう七つの子
「だって考えてもみてよ。
しょう君は生きてて、私は死んでいるもの。
死んでいる私より、生きている相手を優先させるのは当然だよ。
なんなら考えなくてもわかることじゃないの」
私間違ってる?なんて声が聞こえてきそうなほど、彼女の言葉に嘘はなく、本気でそう思っていることが伝わってくる。
いや、間違っていない。
確かに死者よりも生きているものと交流を深めるほうが、実利的で、有効で、賢い。
死者はその姿が見えるものにしか影響を与えられない。
見えないものにも影響を与えてしまうことも、悲しいことにたまにあるけれど。
死者とどんなに仲良く、大切な存在になっても、他人にはわからないし、知られない。
自分の世界が狭くなることだってあるかもしれない。
人に認められないのは、知ってもらえさえ出来ないのは悲しい。
でも、生きている人となら一緒に生きていける。
その関係性を知ってもらえる、認めてもらえる。
その人と、新しい世界に行ける。
だから、レイのいう事は間違ってない。
だけど、間違っていないけど・・・
それはレイが言うべき言葉じゃない。
否、違う。そうじゃなくて。
言うべきとかじゃなくて
そう、僕の本音では―――レイに言ってほしくなかった。
しょう君は生きてて、私は死んでいるもの。
死んでいる私より、生きている相手を優先させるのは当然だよ。
なんなら考えなくてもわかることじゃないの」
私間違ってる?なんて声が聞こえてきそうなほど、彼女の言葉に嘘はなく、本気でそう思っていることが伝わってくる。
いや、間違っていない。
確かに死者よりも生きているものと交流を深めるほうが、実利的で、有効で、賢い。
死者はその姿が見えるものにしか影響を与えられない。
見えないものにも影響を与えてしまうことも、悲しいことにたまにあるけれど。
死者とどんなに仲良く、大切な存在になっても、他人にはわからないし、知られない。
自分の世界が狭くなることだってあるかもしれない。
人に認められないのは、知ってもらえさえ出来ないのは悲しい。
でも、生きている人となら一緒に生きていける。
その関係性を知ってもらえる、認めてもらえる。
その人と、新しい世界に行ける。
だから、レイのいう事は間違ってない。
だけど、間違っていないけど・・・
それはレイが言うべき言葉じゃない。
否、違う。そうじゃなくて。
言うべきとかじゃなくて
そう、僕の本音では―――レイに言ってほしくなかった。