君がうたう七つの子
それは紺色の紙に、色鮮やかな文字やイラストが散りばめられている。

花火祭りのお知らせのようだ。

僕の家ではあまりこういう催しに行かない。

というより、行けない。

両親の仕事は忙しいらしく、土日でもたまにしか休みをとれない。

今回のこの花火祭りは平日だし、2人はまず無理だろう。

僕はというと、こういうものに特に魅力を感じないので行こうとも思わない。

行って何かメリットがあるなら別だけど、そんなものはないので行かない。

二人もそれを知っているから、僕に何も言わなかったのだろう。
それかただ単に見落としていたか。

――――そちらの方が可能性は高いか。

とにかく行くことはまず無いだろうと、そのチラシを新聞紙に挟むようにして入れて、紐で縛り上げた後、玄関に纏めた物を全て置いて、作業を終わらせた。
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