最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~

今年入ってから
マネージャーをやっていた松村さんが定年退職した。
だがその後継人になる人がなかなか決まらず
不在のままになっていた。

ニューヨークで勤務していたエリートか……。
若いと言ってもいくつぐらいかしら?

「どんな人?イケメン?」

「それは、分からないけど……噂によれば
30になるか、ならないかの人らしいよ?
もちろん男性だって。今日から見えるらしいわよ♡」
噂に盛り上がる女性社員達。

あぁ、私もあんな時があったなぁ……。
失恋のショックからか一緒になって盛り上がることが
出来なかった。

「良かったわね。愛美。
これは、新たな恋のチャンスかもよ?
失恋に立ち直るには、新しい恋よ!!」
そう言って励ましてくる美香子。

「いや、私は……いいや」
もうしばらく恋はいいや。
新しい恋をする気力がなかった。

「何言ってるのよ。
さぁ、新しい出会いを求めるのよ!」
強引に連れて行こうとする美香子。

ちょっと……!?

しかし、いい出会い?
こんな最悪な出会いがあっただろうか。

「今日からマネージャーとして配属されました。
瀬名明良です。」

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