最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~
な、なんで!?
よりにもよって恵梨香のお兄さんが
マネージャーとして配属されるのよ!!?
新しくマネージャーとして現れたのは、
恵梨香のお兄さんだった。
あの突然現れて、被害者であるはずの私に
命令して怒鳴り付けてきた男だ。
恵梨香を含めて
顔を合わせたくない人物じゃないか。
「どうしたの?愛美。
顔色が悪いわよ?あんた大丈夫?」
心配そうに声をかけてくれる美香子。
しかし私は、それどころじゃなかった。
う、嘘でしょう!?
「アイツ……恵梨香のお兄さんよ……」
「えぇっ!!?」
驚いた美香子は、大きな声をあげてしまう。
周りは、驚いてこちらを見る。
「ちょっと美香子。声大きいから!?」
気づかれちゃうじゃない。
だが遅かった。
恵梨香のお兄さんは、私に気づいてしまう。
「お前は……?」
ギクッ!!ヤバいわよ……非常にヤバい。
何としてでも知らないふりをしなくちゃあ……
慌てて背中を向ける。