最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~
最悪の出会い。
「あの……瀬名マネージャー」
裏切られ彼氏を取った親友のお兄さんと
これからどうやって接したらいいのよ?
「何だ?」
周りを見学しながら素っ気なく返事をするお兄さん。
さっきの笑顔は、何処行った?
「どうして私を指名してきたんですか?
顔見知りと言えるほども接してませんよね?」
直接尋ねてみる。
気になる。何で私だったのか……。
内容によっては、断るチャンスがあるかも
「あっ?あぁお前……恵梨香の親友だと聞いていたからな」
さらりと答えてくる恵梨香のお兄さん。
はい?
その親友であったはずのあなたの妹さんが
私の彼氏を取ったんですけど?
「元ですよ。もう……親友じゃありません」
あんな裏切られ方を二度もされて親友に戻れるわけがない。
胸がズキッと痛む。
「クスッ」
えっ?今笑った……?
恵梨香のお兄さんを見るとニヤリと笑っていた。
「……なるほどな。自分を男を寝取られて悔しいから
あの時もお前は、助けようともしなかったのか?」
あの時って……昨日の恵梨香がお腹を抑えて痛みだした。
アレの……こと?