最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~
しかし彼は、
「日本に戻って来たばかりで飲む相手が居なくてな。
だからお前付き合え」
平然とそう言ってくる。
何?その理屈……。
「だからって私は、関係ないじゃない!?」
何で、そのために私があなたの晩酌に
付き合わないといけないのよ!?
だがお兄さんは、私の腕を掴まえて
「いいから来い!!」
強引に連れて行こうとする。
「キャアッ!?ちょっと……離して。美香子!!」
美香子に助けてもらおうとするが美香子は、
ニコニコしながら手を振っていた。
ちょっと、助けなさいよ!?
無理やり連れて行かれたのは、何処かの
お洒落なバーだった。
何で……こんなことに??
チラッとお兄さんを見ると
黙ってウィスキーを飲んでいた。
その姿は、様になっていてカッコ良かった。
「あの……何で私を誘ったんですか?」
恐る恐る尋ねてみる。
「言わなかったか?
飲む相手が居なかったからだ」
いや、いくら飲む相手が居なかったからって
普通誘わないでしょう?
いくら妹の親友だったとはいえ
今は、こじれているわけだし。
会って数日しか経ってないのに。
もしかして……同情してくれてるとか?