最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~

恵梨香は、泣きながら私を抱き締めてきた。 

「ごめんね……愛美。
愛美と友達になってくれたことが凄く嬉しくて
そうしたらお兄ちゃんも愛美の事が
気になってると知って。
絶対にお似合いだからくっつけたいと思ったの」

「カッコよくて自慢のお兄ちゃんには、
愛美みたいな美人で
優しくてしっかり者の人が似合うから。
だから……邪魔しちゃったの。ごめんなさい……」
必死に謝罪をする恵梨香。

「もういいから。ほら、早く行かないと
智也が心配そうに待ってるよ!
せっかくの結婚式なんだから笑顔で歩かなくちゃあ」
ニコッと笑顔で伝える。 

幸せの花嫁様は、
笑顔の堪えない人だと思ってる。

「ありがとう……」
涙を溜めながらも笑顔でお礼を言ってくれる恵梨香。

「さぁ、行っておいで」
背中を押す。

これで……いい。

恵梨香の幸せを願えるような
そんな大人の女になりたい。

恵梨香のお父さんと合流して
一緒にバージンロードを歩く恵梨香。
そして智也のもとに。

おめでとう。恵梨香……幸せになってね。

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