最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~
「あの……まだ話が……」
動転と納得がいかない私は、反論する。
「くだらん話は後だ。
つべこべ言わずにささっとしろ!!」
「は、はい。」
お兄さんの発言に圧倒されて返事をしてしまう。
そして慌てて電話をかけた。
数分後。
無事に救急車が来て恵梨香は、運ばれて行った。
智也とお兄さんは、ついて行ってしまう。
そこに取り残された私を置いて……。
い、一体何だったのよ!?
あれからの智也からのLINEだと
恵梨香とお腹の赤ちゃんは、大丈夫だったらしい。
それは、良かった。いや、良くないけど。
親友だと思っていた恵梨香に彼氏の智也を取られ
あげく妊娠した事実を知らされた。
その上に恵梨香のお兄さんらしき人に
ワケも分からないまま怒鳴れてしまった。
もう災難としか言い様がないぐらい
いろんな事が一変に起きた。
頭を整理させるには、時間が必要だった。
いや、いくら時間があっても足りないぐらいだわ。
この怒りと悲しみをどうしたらいいのよ?
もう悔しくて、辛くて……
その日の夜は、泣いて過ごした。
それでも朝は、やってくる。
鏡を見ると一睡も出来なかったせいで目の下が
隈が出来てしまう。
何ともブザイクな姿だろうか。
頭痛もするし……今日は、仕事に行きたくない。