最悪なウェディング~鬼上司と恋の予感?~
こんな気分が沈んでいる時に
人様の結婚式を見るのが辛い……。
新婦様の幸せそうな笑顔を見ると
泣きたくなってくる。
まるで自分と対照的で……余計辛くなっていく。
ズル休みでもしようか?
いやいや、今休んだらダメよ。
今担当しているお客様が困ってしまうわ。
こんな時にも責任感の強い自分が憎い。
もうプライドの問題か……。
渋々隈をファンデーションなどで隠して
身支度をすることにする。
朝食は、そこそこに仕事先である白鳥ロイヤルホテルにある結婚式場に向かった。
私は、ここでウェディングプランナーとして働いている。
ハァッ……辛い。
控え室に着くと制服に着替えた。
その際に同僚であり、もう1人の親友と呼ぶべき
坂口美香子に事情を話した。
「えぇっ!?破局。
恵梨香って子と智也君が!!?」
大きな声で驚かれてしまった。
無理もない。
自分でもかなり驚いてしまったのだから。
「そうなの。もう悔しくて……悲しくて
ずっと泣いていたんだから」
あぁ、やっとまともに話を通じる人と話が出来た。
美香子なら私の気持ちを理解してくれる。