はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪
「う~ん、あ、あれ、くう?ペン?みんなどこ?」
あ、陽菜ちゃんが起きちゃったよ。
声が大きかったかな?
僕達はお喋りを止めて普通のぬいぐるみのふり。
陽菜ちゃんは僕達が喋ったり動いたりするのは夢の中だけ、夢の世界のことだと思っているから起きてる時は絶対に動かないんだ。
「あ、みんなまたベッドからおちちゃったんだね」
いや、いつもは陽菜ちゃんの寝相が悪いから僕達ベッドから落とされちゃうんだけど。
僕達をベッドに上げて
「ね、くう、びーだまどこへいっちゃったんだろうね。みつかるかな?もしみつからなかったらどうしよう」
僕をギュッとして顔を押しつける。
泣くのを我慢してるんだね。
僕はうっかり
「大丈夫だよ、きっと見つかるから」
「えっ?」
あ、声を出しちゃった。
「だ、だれ?…でも、このおへやにはひなとくうたちしかいないし。いまのはもしかして…くう?」
ど、どうしよう?
横目で見るとペン達がアワアワしている。
「くう?ね、くうでしょ?ゆめできいたこえといっしょだよ」
えっと…
「くう!」
あ~しかたない。
「そうだよ、僕だよ」
「あ~ぁ、言っちゃったよ」
「えっ?ペンなの?みんなおはなしできるの?」
陽菜ちゃんが僕達を見渡して
「やっぱりゆめだけどゆめじゃなかったんだね。すごいね~」
さっきまで泣きそうだったのに今は笑顔。
陽菜ちゃんが笑ってくれるならいいや。