はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪
志織ちゃんと恭介パパが部屋を出て行き僕達はまたベッドから降りてビー玉探しを再開。
コンは小さい体をいかして家具の隙間を丁寧に調べている。
「ビー玉には特有の匂いはないから僕達の鼻では無理だな」
わん吉とラッキーが机にあるオルゴール箱を開けて中をクンクン。
犬の嗅覚って凄いもんね。
でもオルゴール箱のビー玉には陽菜ちゃんの匂いしかついてない から無理だよね。
部屋の捜索は小さいぬい達に任せて僕とペン、ルカ、ウサの大きいぬいは作戦会議。
「もしかしたらビー玉はこの部屋にはないのかも」
「うん、僕もウサと同じことを思った」
ルカが腹這いでウサの側に行く。
「熊五郎はどう思う?」
ペン太郎に聞かれて
「うん、その可能性はあるよね」
陽菜ちゃんが忘れているだけで下に持って降りてそのままになってるのかもしれない。
「熊五郎、こうなったら最後の手段しかないよ」
「そうだよ」
う~ん、僕もそう思うけど。
「やっぱりないよ」
家具の裏だけでなく机や箪笥の引き出しの中や窓枠なんかも調べ ていた三匹が戻って来て
「この部屋にはないと思う」
「陽菜ちゃんの服のポケットや鞄やリュックの中も見たけどなかったよ」
やっぱり。
「じゃあ時間を遡るしかないね」
「そうだね」
「陽菜ちゃんは?」
「寝かせてあげようよ。もし見つからなかったらがっかりするから」
「そうだね。じゃあ熊五郎、小回りが効くコンを連れて行って。 陽菜ちゃんは僕達が守るから」
「うん、お願いね。じゃあコン行くよ」
「うん」
陽菜ちゃんのバトンを取り出す。
このバトンはね、玩具だけど熊ブラザーズ の思いと後のぬいぐるみーずの思いがこもって魔法のバトンになったんだよ。
その不思議なバトンを一振り。
「ミラクルマジカルヒナクル。えいっ!」